文、写真:河上 竜平
夏休みの終わりごろになって、わたし自身が夏らしいことをまったくしていないと気づいた。エマは夏休みのほとんどをスケートボードに費やしていたが、妻とヒイロ、友だちと一緒にコテージに泊まりに行ったり、祖父母に連れられて、鮎つかみや新しくできた水族館に行ったりしていた。
わたしはスケートボードをやらないが、エマやヒイロが滑っている姿を見るのが好きで、スケートパークで過ごす時間が何より楽しい。とはいえ、何か夏らしいことをしたいなと思い立ち、私はアルコールをいっさい飲まないのだが、妻に「明日ビアガーデンに行きたい」と伝えた。夏休みも残り1週間。それから先は、エマの練習やわたしの予定があるため、急だったが、この日しかないと思ったのだ。家族だけでなく、できればスケボー仲間の家族も誘って行きたい。さすがに急すぎると思ったが、その日、練習場に来ている友だちに声をかけた。すると、誘った人みんなが参加してくれることになった。
ビアガーデンに行くこと自体ひさしぶりだったのだが、スケボー仲間とのビアガーデンは初めてだったので、とてもうれしかった。ホームであるジースケートパークから徒歩で行けるプラザホテルのビアガーデンは、バーベキューができて、子どもたちが遊べる芝生のスペースもあると教えてもらい、即決定となった。子どもたちも大喜びだった。
夏休みのふだんの練習は、暑すぎて昼間にすることはない。でも当日は、みんな汗だくなりながら昼間から練習をして、夕方にビアガーデンへと向かった。大人になってから、わたしはバーベキューやキャンプが苦手になった。準備と片づけが煩わしいからだ。しかし、このビアガーデンはすべての道具が用意されているため手ぶらでよく、面倒な片づけをする必要もない。最近はこのようなスタイルのお店が増えているという。わたしみたいは人にピッタリの、とてもすばらしいシステムだと思った。
子どもたちは子ども同士、そして母親同士、父親同士で席を分けて、会がスタートした。屋上だからか、虫もほとんどいない。風通しもよく最高の環境だ。仕事関係の飲み会も楽しいが、スケボー仲間のようなフラットな関係での大人数での飲み会もとても楽しい。スケートパークでもいろいろな話をするが、パーク以外で話をすることは少ないので新鮮だ。スケートボードの話はもちろん、それ以外の話もたくさんできた。ありきたりな感想だが、本当に時間が過ぎるのが一瞬だった。
自分で食材を焼く楽しさを満喫していたエマ。とても楽しく、今後も定期的にこのような会を開きたいと思った
POSTED : 2025-09-19